東池袋系?「大勝軒」もりそば(中)+チャーシュー増し 850円

ラーメン好きなら誰でも知っているといっても過言ではない、伝説のラーメン店

東池袋大勝軒」。

私が初めて食べたのは伝説のマスターが引退したあと。

池袋東口(本店ではない)でたまたま遭遇し入店した。

当時は今のようなネット社会ではなかったので、情報といえばテレビや雑誌の影響が大きかった時代、「大勝軒」が閉店したときの行列はニュースにもなっていたので、当時の私でも知っていた超有名店。

いったいどんな美味しいラーメンが食べれるのか期待して、もりそばのあつもりを注文した。あつもりを注文したのは人生で初めて。

そして撃沈した…

甘い…甘すぎる…なんでラーメンなのにこんなに甘いんだ?

これがそのとき私が感じた正直な印象。

頑張って食べ進めたのだが、結局全部食べ切れず、最後は残して逃げるように立ち去った。

いくらお金を払っている客とはいえ、せっかく作って頂いた料理を残して帰るのはいつでも気がひけて申し訳なく感じる。できることなら最後まで美味しく食べたかった...

初めてなのに「あつもり」にしたのが甘味を強く感じさせる原因だったのかも、などと反省しながら帰宅した記憶がある。

それから何店舗か東池袋系「大勝軒」を見かけると訪問してみて、その中には行列を作っている代表店もあったりする。

あつもりはやめて、普通の「もりそば」か「中華そば」を注文することにして伺ったのだが、やはり美味しいと思わない...ラーメンを食べて美味しいと感じない方が珍しいのに、何故か東池袋系の「大勝軒」では美味しいと感じない。

だがネット社会になった今でも、ユーチューブで美味しいとか、知人からも旨いとかいう情報を聞くと当時の私の味覚がおかしかったのかもと思い、行ったことのない系統の店に行ってみたくなる。

そしてついに、東池袋系「大勝軒」の看板を掲げて美味しいと感じた店に出会った!

それが吉祥寺の「大勝軒」である。

もりそば(中)+チャーシュー増し 850円

こちらの店では以前、普通盛(2玉)を注文して物足りなかったので、この日は3玉の中盛をオーダー。

さらに+100円でチャーシュー増しができるのに気づいて思わずポチっとボタンを押してしまった。

麺と一緒にどんぶりにのっているのが+100円分のチャーシューで、もともとつけ汁の中にも2枚チャーシューが入っている。

まずは麺から。

東池袋系「大勝軒」といえば太麺で加水率が高めのもっちりとした麺が特徴のように感じていたが、こちらでは中太くらいの麺。だがコシもしっかり感じる旨い麺。

そしてつけ汁につけてすすると、魚介の風味と醤油の味をしっかり感じて旨い!

今風な進化系ラーメンとは一線を画すような懐かしい味わいながらも、けっして廃れないだろう飽きの来ない味わい。

大盛を注文してもどんぶりにすのこを張っていて、見た目よりも量が少ない店も多いのだが、こちらではそんな小細工などなくどんぶり一杯に麺が沈んでいてボリュームたっぷり。

並と中でこんなに量が違うのかと思うほどの圧倒的なボリュームを感じながら、まずはノーマルで十分に味わったあとニンニクを投入する。

一気にパンチが加わり、ジャンクさも増して幸福感が増していく。

そんな中、個人的にこれほどの麺量を一度に食したことがないことに気付いた。

並では物足りなく感じたのに、中盛にするとこんなにボリュームが違うのかと思ったのだが、これが自分が美味しく食べれる限界を知るきっかけにもなった。

ニンニクを投入したあと、麺にコショウを振りかけ味を引き締めてようやく残り3分の1ほどに到達。

ここで豆板醤を投入すると辛みと酸味を感じて飽きさせない。

というかすでに腹一杯...コンディションが良い日でもこれが自分の限界なのかと思い知らさせてくれた。

だが美味しい料理を残すわけにはいかない。最後は酢をいれて酸味を増し、麺と具材は全て完食。

スープ割まではきつかったので、そのまま何口かつけ汁を味わい店をあとにした。

もう腹はパンパン。

私にとっては麺量は300グラム代が適量。400グラムを超えると苦しくなる。

それを実感したこの日だった。

これまで食べたことのある東池袋系「大勝軒」とは別物の味わいの店舗ではあったが、卓上の調味料は同じような種類だった。

そしてこの値段でお腹がはち切れるほどボリューム満点でコスパは抜群。

ん?これが伝説の東池袋系「大勝軒」の心意気なのか。「腹いっぱい食って行けよ」と...伝説のマスターの優しさを感じられる一杯。

また伺います。ご馳走様でした。