背アブラが食べたくて「心や(旧)」中華そば(背アブラ多め) 850円

8月9日(日) 三連休の中日で日差しの強い午後、前日は一日中飲みまくってしまったので、この日は夏を感じたくて一番暑い時間帯に散歩に出かけた。

自宅から20分ほど新宿方面に歩くと笹塚に着くのだが、笹塚まで行くとたくさん店があるので普段はこの辺りの店に入ることが多い。

この日もクイーンズ伊勢丹や駅ビルを散策し、腹が減ってくるまで時間を潰していた。

たまにはサイゼ飲みにしようかとか、大戸屋で焼き魚にしようかとか考えたのだが、急に背アブラ系のラーメンが食べたくなり幡ヶ谷まで歩くことにした。

2年ほど前に前職を辞めるまでは、この辺りで働いていたので初台~笹塚は毎日のように通っていた。

その頃、週に1回は食べていたラーメンが幡ヶ谷にある「コツ一」と「心や」だ。

どちらも背アブラ入りのラーメンだが、「コツ一」は昔ながらの東京とんこつ醤油系という印象に対して、「心や」は新潟の煮干し系なので味が被ることはなく、この辺りでは私が大好きだった2軒である。

転職して通勤ルートが変わると幡ヶ谷に行くことがなくなり、しばらくご無沙汰だったのだが、明日も休みだしもうひと頑張り歩くことにして幡ヶ谷まで向かった。

日曜は「コツ一」が定休日なのだが、3連休の影響などでもし営業してたら「コツ一」に行きたいと考えていたのだが案の定シャッターは閉まっている。

こんなときは甲州街道を渡ってほぼ正面にある「心や」

「心や」はいつでも営業してくれている印象で安心できる。

なんとなく看板が変わったのかなと感じながらもそのまま入店し発券機前で気付く。

あれ?メニューが全然変わっている。

最初は暑いからつけ麺にしようと入店したのだが、つけ麺がなくなっている。

変わりに「もり中華」というメニューがあり、これがつけ麺のことなんだろうと分かったが、一番安いノーマルでも950円...以前より200円くらい値上がりしてないか。

最初から知っていたのなら心の準備もできていたはずだが、不意打ちだったので迷ってしまい、結局100円安い「中華そば」を押してしまった。

それでもノーマルのラーメンで850円は以前より100円は値上がりしていて、たぶん去年の消費税増税のときに値上げしたのだろうが、けっこう高く感じた。

まっ、でも久々に来たし美味しく食べれたらそれだけで満足できる。

注文時に背アブラの量を聞かれたので、せっかくだし「多め」をオーダー。

そして待っている間に店内を見ていると、初台に新店ができたきっかけで店名を変更したというお知らせに気付く。

けっこう最近の出来事のようだが、どうやら新店ができたことをきっかけに「心や」ではなく、近くにある姉妹店の「我武者羅」の名称に統一したようだ。

この際にメニューもリニューアルしたとのことだった。

それより気になったのが、以前は貼っていた「にんにくあります」のシールがなくなっていたことだ。

にんにくがなくなってしまったのか、シールが貼ってないだけで言えばもらえるのか不安になる。

そうこう考えているうちに配膳された。

心や(旧) 中華そば 850円

心や(旧) 中華そば 850円

おぉ!懐かしの背アブラたっぷりな中華そば♪

ノーマルで850円とはいえ具材がけっこうのってるので悪い感じはしない。スープに沈んでいるがチャーシューも3枚くらい入っていた。

いつもの通りまずはスープから。

すっきりとした煮干しの効いたスープに、やや触感を感じる背アブラがまろやかで旨い!!

さらに玉ねぎを含んで味わうと、大量な背アブラに玉ねぎのしゃっきり感と爽やかさ加わり一段と旨く感じられる。

そして加水率の高い麺をすする。

モチモチとした平打ちの麺はいくらでも食べれそうな触感で美味しい。

このままでも全然美味しいのだが、私の中では背アブラ系のラーメンにはニンニクが絶対に合うという価値観で生きているので、このラーメンには絶対にニンニクを入れたい。

どのタイミングで店員さんに聞こうかと考えながら、ひとまず味変にトッピングされていた岩のりを混ぜて食べてみた。

ん?なんか生臭い…なぜ岩のりに生臭さを感じるのだろう。

あえて癖をつける為に生臭さをつけているのかも知れないが、この岩のりには魚の生臭さを感じた。

この生臭さを打ち消すにはニンニクが必須と感じ、このタイミングで店員さんに「ニンニクありますか?」と勇気をだして聞いてみた。

すると店員さんの返答は「もう数年前に社長の方針でニンニクのサービスはやめてしまった」との事だった。

残念...ニンニクを置いていない背アブラ系のラーメン屋なら近所にもあるのに、ニンニクを入れた背脂ラーメンが食べたくてここまで歩いてきたのに…

だが、無料のサービスをやめてしまったのなら仕方ない。テーブルにあった一味と生姜酢なるもので味変をして最後まで味わって店を出る。

この2年の間に色々と変わってしまったんだな...

今現在のコロナ禍の影響で、生き残るための変化を強要されている時代なのだから仕方ない。「頑張って生き残って下さい」と心の中でつぶやくしか私にはできない。

想い出の味をまた食べたいと願うのも難しい時代になってしまうのだろうか。

こうなると幡ヶ谷ではあとは「コツ一」のみ。

近いうちに行ってみよう。

諸行無常を感じる一日でした。

ご馳走様でした。